近年、電気自動車(EV)は環境意識の高まりとともに自動車メーカーも少しずつ生産を増やしています。しかし、EVがどのように動いているのかについては、まだよく知られていない部分も多いです。そこで今回は、『EVの基本の構造に触れながら、EVがなぜ動くのか』ついてくわかりやすく解説していきます。1.EVの駆動の基本構造電気自動車は『バッテリー・モーター・コントローラー』の3つで主に構成されています。EV車の駆動力には、電気を動力に変換し、車を走らせるモーター、電力を蓄え、モーターに電力を供給するバッテリーと、バッテリーからモーターへ送られる電気の形を調節するコントローラーの3つが基本構造です。モーターの役割は?モーターは電気エネルギーを回転させる力(機械エネルギー)に変換し、車を動かす役割を果たします。ガソリンエンジンと比べ、エンジンがタイヤを回転させる駆動力の立ち上がりが早く、静粛性も高いのが特徴です。バッテリーの役割は?EVのバッテリーは、主にリチウムイオン電池が使用されており、バッテリーに蓄えた電気エネルギーを駆動力に変換する装置で、エンジン車におけるエンジンに相当する役割を果たします。高いエネルギー密度と充電効率を兼ね備えていることが特徴です。バッテリーの容量が走行距離を大きく左右し、現在では一回の充電で400~600km走行可能なモデルも増えてきました。(車種やバッテリーサイズによって異なる)ガソリン車と比べ、定期的なオイル交換などのメンテナンスが不要であることが特徴です。コントローラーの役割は?駆動用バッテリーに貯めてある直流の電気を、交流モーターを回すために交流の電気に変換し、電圧をコントロールする役割を果たします。モーターに流す電流を制御することで駆動力を制御しています。EVのコントローラーはガソリン車と異なり、電子的に非常に高精度な制御ができることが特徴です。2.どうして電気自動車(EV)が動くのか電気自動車は、走行前・走行中に充電された電気によってモーターを動かし、駆動力を生み、タイヤが回ることで、走行しています。走行前の充電方法としては『普通充電』という一般的なご家庭にあるコンセントを使用した充電です。充電用には200Vコンセントが使われることが多いようです。充電時間は車種により異なります。また、『急速充電』といって、より短時間で充電をする方法であり、高速道路のSAや自動車ディーラー、公共施設などに充電スポットが設置されていることが多いようです。走行中の充電方法としては、『車の減速時に、運動エネルギーを電気エネルギーに変換して利用する』というものがあります。つまり、タイヤが回る力を使ってモーターで発電するということです。この時、ガソリン車のような廃棄物は発生しないことも、電気自動車が環境に優しいと言われる理由の一つです。まとめ電気自動車(EV)は、電気自動車(EV)は、『車を動かす役割を担うモーター』『モーターに電力を供給する役割を担うバッテリー』『それらの電圧をコントロールする役割を担うコントローラー』の3構造からなり『走行前のコンセントによる普通充電』『充電スポットによる急速充電』『走行中にタイヤが回る力を使ってモーターで発電した電気を充電する』といった方法で得られた電気によって、走行しています。EVが駆動するための構造はシンプルですが、構造技術には様々な工夫が詰め込まれています。EVがどんなしくみで動くのかを理解しておくことで、今後のEVの発展・性能向上が楽しみになりますね。【おすすめ記事】EVについてご興味をお持ちでしたら、是非こちらの記事もご覧ください!ガソリン車と電気自動車を徹底比較~コスト・環境負荷・走行距離の観点として~https://auc-elt.com/column/VvmgDJWS